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発表の概要(9月8日(水))


A会場

待ち行列

1−A−1 A Fast Approximation for General Closed Queueing Networks
*木村俊一(北海道大学)  森岡和行(北海道大学)
本論文では、指数化法と拡散近似を組み合わせることで、積形式解をもたない一般サービス時間分布に従う閉じた待ち行列ネットワークに対する新しい近似解法を提案する。
1−A−2 Optimal Number of Servers in an M(k)/M/k Queueing System
楊涛(西安電子科技大学) *胡奇英(上海大学) 岳五一(甲南大学)
本論文では、到着率がサーバー数に依存する一般化されたM(k)/M/k待ち 行列システムに対して定式化し、システムにおける最適サーバー数を決 定する算出式を導いた。最後に数値例を与えて、システム性能の比較を 行った。
1−A−3 即時・待時混在系システムの階層的性能評価モデル
*川西俊之(神奈川大学)  紀一誠(神奈川大学)
即時系と待時系のプロセスが同一のハードウェアを使用するシステムを, 2層型待ち行列網モデルを用いて解析をおこなう. このようなシステムの例として,チケット予約のシステムなどが考えられる.

待ち行列・予測

1−A−4 遺伝的プログラミングと遅延トモグラフィを用いたリンク遅延分布推定とその応用
 池田欽一(信州大学) *時永祥三(九州大学)  呂建軍(九州大学)
遺伝的プログラミングによるトポロジー推定および遅延トモグラフィとを用いて観測されたデータからネットワーク内部のノード配置とリンクにおける遅延とを同時に推定する方法を提案する。
1−A−5 カルマンフィルタを用いたBassモデルにおける精度向上の研究
*杉島慎之輔(法政大学)  若山邦紘(法政大学)
新製品普及モデルとして使われているBassモデルに、時々刻々の予想値と観測値を比較してフィルタを更新し、誤差を修正していくアルゴリズムであるカルマンフィルタを用いて、精度の高い予測手法を提案する。
1−A−6 確率Gompertz差分方程式とそのパラメータ推定法
 佐藤大輔(NTTサービスインテグレーション基盤研究所)
予測やソフトウェア信頼性工学で使用されているGompertz曲線モデルは,決定論に基 づくため最尤法によるパラメータ推定が不可能であった.本論では,確率Gompertz差 分方程式を提案し,そのパラメータ推定を提案する.このモデルは,厳密解を持つ差 分方程式によって記述され,その厳密解を示す.

企業事例交流会(1)

1−A−7 製鉄業の生産管理システムにおける最適化手法適用
 三留立実(新日本製鐵(株))
1−A−8 OR技術を活用したコンサルティング事例―ロジスティクスネットワーク最適化とバッチプロセススケジューリング―
 大西真人((株)富士通総研)

企業事例交流会(2)

1−A−9 ビジネスアプリケーションの設計分野とOR
 佐藤泰現(東洋ビジネスエンジニアリング(株))
1−A−10 超高速ネットワークにおけるトラヒック測定分析技術
 川原亮一(NTTサービスインテグレーション基盤研究所)  森達哉(NTTサービスインテグレーション基盤研究所)  阿部威郎(NTTサービスインテグレーション基盤研究所)

B会場

ゲーム理論(1)

1−B−1 デイタム捜索ゲームと実験捜索学
*宝崎隆祐(防衛大学校)  井田好彦(防衛大学校)
本報告では,いわゆるデイタム捜索ゲームと呼ばれる捜索ゲームに関し, 人間が介在するシミュレーション実験を用いて既存の理論式を検証するとともに, 人間的な戦略の特徴について言及する.
1−B−2
価格・品質競争下での差別化と垂直統合の効果について  松林伸生(東京理科大学)
本研究では、価格・品質競争下での製品差別化や垂直統合に注目し、そのメカニズムや効果をゲーム論的に分析する。本研究は、昨今のインターネット市場における競争という具体例によって動機付けられている。
1−B−3 戦略選択における主観的動機を考慮したクールノー寡占モデルの分析
*古山滋人(関西大学)  中井暉久(関西大学)
本研究では、プレイヤーの戦略選択における主観的動機を考慮したクールノー寡占モデルを定式化し、主観的ナッシュ均衡点と主観的ナッシュ均衡戦略を求めた。また、動機の変化による均衡生産量の変化を考察した。

ゲーム理論(2)

1−B−4 Pairwise stability in a general two-sided matching model based on discrete concave utility functions
 藤重悟(京都大学) *田村明久(京都大学)
安定結婚モデルと割当モデルを共に包含するモデルを提案する。本モデルでは、離散凸解析で中心的役割を成す離散凹効用関数を用い、ペアワイズな安定解の存在が主結果である。
1−B−5 Quiet Accumulation Game on a Linear Graph
 William Ruckle(Clemson Univ.) *菊田健作(兵庫県立大学)
本報告では、査察や検証の2人ゼロ和ゲームモデルの一つであるAccumulation Game を紹介し、探索領域が有限グラフ上のノード全体であり探索者の移動がグラフの辺上に制限された場合の研究成果や今後の検討課題について述べる。
1−B−6 提携のされやすさを考慮した多選択肢投票ゲームの影響力指数
*桝屋聡(関西大学)  中井暉久(関西大学)
本発表では、多選択肢投票ゲームにおいて「投票者同士は同質でない」「投票者数が多いほど意見の調整がしにくい」ということから各提携の形成確率は異なるということを仮定して新しい影響力指数の考案を行う。

非線形計画(1)

1−B−7 数式による記述で数理計画問題を解く試み―2
*山下浩((株)数理システム)  高橋良徳 ((株)数理システム)
最適化問題を数式によって記述して,そのまま最適化ソルバーに送り答えを得る試み
1−B−8 絶対偏差比最小化問題の解法
 今野浩(中央大学) 山本零 (MTEC) *土屋賢一(中央大学)
本発表では、絶対偏差比最小化問題を考え2種類の解法を提案する。1つは分枝限定法で、もう一つは0-1整数計画法を用いた解法である。これらの解法を用いて、実用的な規模を実用的な時間で解けることを確認する。
1−B−9 凸2次関数の比の最大化問題の効率的解法に関する研究
*山本零 (MTEC)  今野浩(中央大学)
本研究は凸2次関数の比を最大化する最適化問題の効率的な解法を提案するものである。この問題に対し整数計画法、Dinkelbachの解法、局所探索法を用いることで、実用的な時間で求解することに成功した。

非線形計画(2)

1−B−10 計算グラフと分枝限定法を利用した大域的最適化―2
*逸見宣博 ((株)数理システム) 山下浩((株)数理システム)
問題の範囲を限定しないで数値的に大域的最適化を確実に求めるための方法を分枝限定法によって実装した報告
1−B−11 逆凸制約付き線形計画問題に対する解法
*永井秀稔(筑波大学)  久野誉人(筑波大学)
逆凸制約付き線形計画問題に対し,逆Blandピボットによる端点列挙を用いた列挙アルゴリズムを提案する.このアルゴリズムは列挙された端点を保持する必要がない.
1−B−12 ある種の2次錐計画問題に対するピボットアルゴリズムの実装と評価
*栗田圭介(電気通信大学)  村松正和(電気通信大学)
2次錐計画問題に対して,ピボット操作を用いた解法はこれまであまり研究されて来なかった.本研究は,ある種の2次錐計画問題に対するピボットアルゴリズムを実装し,その効率を調べるものである.
1−B−13 One-Class Classificationとその応用
 鈴木伸彦(筑波大学)
1クラス分類問題の手法であるOne-Class Support Vector MachineとSupport Vector Domain Descriptionに対して,最適なカーネルや最適なパラメータについて考察を行う.

C会場

組合せ最適化(1) 

1−C−1 入試監督者自動割当システムの試作
*山本佳奈(南山大学)  小川留里  ((株)トヨタマックス)  内田麻衣子(南山大学)  鈴木敦夫(南山大学)
南山大学入試課は一般入試における監督者の割当を手動で行っており、最終的な割当を確定するまでに多大な時間を要している。本研究では、様々な割当条件に柔軟に対応した自動割当システムを考案し、実用化する。
1−C−2 配送エリアを考慮した配送経路問題について
*加藤康生(法政大学)  若山邦紘(法政大学)
新たな多項式時間解法を提案する。VRPはエリア配送といった地理的条件にしばられない効率のよいモデルを作成するものであるが,実際の配送においては配送エリアを考慮する考えが根強くある.本研究ではエリア配送を考慮した配送計画を提案する.
1−C−3 材料切断問題を伴うスケジューリング問題のGAによる解法
*三沢英貴(近畿大学)  金指正和(近畿大学)
段ボール箱製造におけるスケジューリング問題は多目的組合最適化問題として定式化できる。本研究は、遺伝的アルゴリズム(GA)の特徴を活かして、効率的にパレート最適解集合を求める方法を提案する。

組合せ最適化(2) 

1−C−4 Extending the Assignment Problem
*榊原静(東京農工大学)  嘉村友作(東京農工大学)  中森眞理雄(東京農工大学)
割当て問題の拡張したモデルとしてコストをベクトル化した問題を考え, パラメトリックな解析を提案した. また, パラメトリックな割当て問題の最適解がこの問題の準最適解を与えることを示した.
1−C−5 ピラミッドグラフの最短経路について
 一森哲男(大阪工業大学)
並列計算や通信ネットワークで用いられるピラミッド グラフの最短経路を解析的に定める.これはデータのルーティングに大変役に立つ.
1−C−6 総頂点間短縮経路長を最大にする完全K分木への1辺追加
 澤田清(流通科学大学)
本研究では,高さHの完全K分木に1辺追加する場合に,総頂点間短縮経路長を最大にする辺の位置を求める.

組合せ最適化(3) 

1−C−7 Multicoloring Unit Disk Graphs on Triangular Lattice Points
*宮本裕一郎(上智大学)  松井知己(東京大学)
三角格子点を点集合とする単位円グラフに対するマルチカラーリングを扱う。部分グラフがパーフェクトである条件を分類したことが本発表の主な成果である。この事実を用いた多項式時間近似解法を紹介する。
1−C−8 施設配置問題に対する近似アルゴリズムの実験評価
 中塩英良(中央大学)
本発表では、容量制限つき施設配置問題(ソフト容量版)についての研究を述べる。そして、この問題に対しての2つの近似アルゴリズムについて紹介し計算機実験を行うことで、実際的性能評価を比較、考察する。
1−C−9 分子系統樹構築アルゴリズムへのメタヒューリスティックアルゴリズムへの応用を考える
 中村政隆(東京大学)
組み合わせ最適化でメタヒューリスティックアルゴリズムの名の下に知られているタブー探索、進化的アルゴリズムなどの戦略を、系統樹アルゴリズムの樹形探索の部分に活用して実際に効果的であるかどうかを考えたい。

組合せ最適化(4) 

1−C−10 整数計画法を用いた凹型生産コスト付き輸送問題最適化
*江川隆章(中央大学)  今野浩(中央大学)
本発表では、凹型生産コスト付き輸送問題に対して、整数計画法を用いて生産コスト関数を区分線形近似し混合整数線形計画問題に書き直すことで、どの程度の規模の問題がどの程度の時間で解くことが可能かを報告する。
1−C−11 MAX-2-SATに対する分枝限定法
*古賀祐一(京都大学)  柳浦睦憲(京都大学)  野々部宏司(京都大学)  茨木俊秀(関西学院大学)
MAX-2-SATに対する分枝限定法の下界値テストについて, 従来の研究にない効 果的な手法を提案する. 本発表では, このアルゴリズムの詳細を述べるととも に, 種々の計算実験の結果についても報告する.
1−C−12 長方形詰込み問題に対する可変近傍探索法
*今堀慎治(東京大学)  柳浦睦憲(京都大学)  茨木俊秀(関西学院大学)
本研究では、長方形詰込み問題に対する実用的な近似解法を提案する。提案手法の特徴として、近傍内の解に共通する構造を利用することで、近傍解1つあたりの評価を効率的に行う点があげられる。
1−C−13 AR(1)プロセスを用いたLocal Searchに対する確率的解析
 加地太一(小樽商科大学)
本研究ではLocal Searchに対する確率的解析を行うために、組合せ最適化問題の解構造がAR(1)モデルにしたがっているという仮定のもと算出される統計量を用いて分析する方法を検討する。

D会場

都市・地域(1)

1−D−1 地域間の相互作用を考慮した地利値の計算
*鵜飼孝盛(慶應義塾大学)  栗田治(慶應義塾大学)
本稿では都市内の地の利を定量的に表す指標である地利値を,地点間の空間相互作用の度合いを表す行列を用いて求めることで,これまで困難であった地利値の物理的な意味づけを行う.
1−D−2 MDSによる時間地図と線形変換による時間地図の比較
*住谷優(筑波大学)  大澤義明(筑波大学)
今回の研究では、一般的なMDSによる時間地図(位相崩壊)と線形変換の制約を与えたMDSによる時間地図(位相保持)について、特に任意の位置の精度に着目して、両者の時間地図の特徴を比較する。
1−D−3 逆算距離による日本の通話地図
*古藤浩(東北芸術工科大学)  長谷川文雄(東北芸術工科大学)
本研究では,通話の構造を視覚化する方法を示し,それによる応用結果を示す.具 体的には重力モデルを元に,逆算距離の概念と多次元尺度構成法を応用し,住宅用電 話からの発信による日本の通話地図を示す.

都市・地域(2)

1−D−4 愛知県瀬戸市における救急車の管区割り問題について
*稲川敬介(南山大学)  鈴木敦夫(南山大学)
救急車システムの改善を目的として適正な管区を提案する.事例として愛知県瀬戸市における管区の最適化を紹介する.線形計画法により管区割りをおこなったあと,マルコフ過程を適用して求めた管区の評価をおこなう.
1−D−5 平面領域における最適立地点に需要量の不確実性が及ぼす影響
*窪田順次(筑波大学)  鈴木勉(筑波大学)
本研究では,需要量の不確実性を仮定したときの平面領域における単一施設配置問題を扱う.特に,需要量の不確実性が最適立地点およびリグレット最小化決定基準を用いた施設配置点に与える影響を例示する.
1−D−6 人口優位性と地理的優位性からみた市町村合併後の本庁舎の位置
*尾崎尚也(筑波大学)  大澤義明(筑波大学)
人口およびWeber点との関係から,市町村合併協議会における本庁舎位置の決定 状況の関係と,合併地域における人口優位性及び地理的優位性と市町村の関係を みるを考える.

輸送・交通(1)

1−D−7 ペア歩行を考慮した歩行モデルとシミュレーション
*大野将春(東京工業大学)  高橋幸雄(東京工業大学)
ミクロな視点による歩行者モデルが提案されているが、従来のモデルでは単独の歩行者しか扱えない。そこで今回、ペアの歩行者をモデルに取り込むことを試みた。本発表では新しいモデルに基づくシミュレーション結果を報告する。
1−D−8 国内旅行データを用いた地域来訪者数増加に関する旅行時間感度分析
 三浦英俊(明海大学)
ハフモデルの枠組を用いて,交通インフラ整備による旅行時間短縮と地域来訪者数の増減の関係を解析し,効果的な交通インフラ整備の方策について議論する.
1−D−9 ドクターカー・システム導入による救急搬送時間の短縮可能性評価
 鈴木勉(筑波大学)
救急車両と医療施設の配置および救急車の運用方法をモデル化し,救急関連施設の適正配置による搬送時間の短縮効果を分析し,ドクターカー・システムの採用で搬送距離の大幅な短縮が可能であることを明らかにした.

輸送・交通(2)

1−D−10 首都圏電車ネットワークにおける時差出勤の効果の予測
 田口東(中央大学)
東京首都圏の電車ネットワークを対象として,OD交通需要データから実スケールで乗客の動きを予測できるモデルを開発した.その応用例として時差出勤の効果とどのように通勤客が時間調整をすべきかを予測した.
1−D−11 細街路交通量と交通行動
*鳥海重喜(中央大学)  田口東(中央大学)  鹿島茂(中央大学)
本稿では, 東京23区を対象とし, 対象地域の細街路交通量をデジタル地図データから得られる地理的情報を用いて推計する手法を提案する. そして, 推計した細街路交通量と人の移動との関係について考察する.
1−D−12 放射環状道路網における迂回距離分布
*宮川雅至(筑波大学)  腰塚武志(筑波大学)  大澤義明(筑波大学)
本研究では,放射環状道路網上の1地点が閉塞した際に移動距離がどの程度増加するのかを明らかにする.さらに,道路閉塞情報の迂回距離削減効果,および総迂回距離を最小にする環状路配置について考察する.
1−D−13 延焼経路ネットワークを用いた難燃化整備計画問題の近似解法の比較
*阿部英樹(筑波大学)  繁野麻衣子(筑波大学)  糸井川栄一(筑波大学)
本発表では,市街地の難燃化整備において,整備すべき建物および建物の整備優先順位を求める問題(難燃化整備計画問題)に対して示されている近似解法の比較を行う.

E会場

マーケティング・データ解析(1)

1−E−1 「マーケティング・データ解析」研究部会活動報告
 田口東(中央大学) *生田目崇(専修大学)
平成15年度マーケティング・データ解析研究部会の活動報告を行う.また,本報告に引き続き,研究部会で開催されたデータ解析コンペティションからいくつかの分析報告を行う.
1−E−2 電力消費行動分析−消費行動から探る省エネアドバイスの提案−
*矢野順子((株)NTTデータ)  井階美歩((株)NTTデータ)  高橋彰子((株)NTTデータ)  中川慶一郎((株)NTTデータ)  生田目崇(専修大学)  山中啓之((株)NTTデータ)
本発表は,平成15年度データ解析コンペティションの発表をもとにした報告であり,電力消費のデータを用いて電力消費傾向からモニタの省エネ意識を推定する.また個々の消費者意識に合ったアドバイス内容を抽出する.
1−E−3 各家庭での電力消費予測と適切な省エネアドバイス
*中江俊博((株)数理システム)  雪島正敏((株)数理システム)
本発表は,2003 年度 データ解析コンペティションにおける 「家庭での電力消費量データ」の分析結果について報告する. 解析は,省エネ行動の指針となるような平均消費量の予測と, 妥当なアドバイスの提案を行い,電力消費と省エネ行動に どのような要因が効いているかをデータから導き出した.

マーケティング・データ解析(2)

1−E−4 百貨店における購買行動分析−選好度の写像分析による購買傾向の時間的変化−
*中山厚穂(立教大学)  出口慎二(立教大学)  岡太彬訓(立教大学)
選好度の写像分析を用いた来店時の部門(テナント)購買の関連の把握,およびその関連の時間的変化にもとづいた店外プロモーション活動(DM)・店舗内レイアウトの改善および新規立案
1−E−5 百貨店における優良顧客の離反防止策の提案
*黒須章喜(東京理科大学)  朝日弓未(東京理科大学)  山口俊和(東京理科大学)
本発表では、百貨店の購買データを用いた分析について述べる。常連顧客と離反傾向顧客の分類を行い、それぞれの顧客の購買行動の特徴から離反の防止を目的としたマーケティングアクションを提案する。
1−E−6 百貨店における隠れた親近性の発掘
 オウ ロ(東京海上火災保険(株)) *吉原亜弥(東京工業大学)  矢島安敏(東京工業大学)
本研究は百貨店におけるクレジットカード利用履歴の分析を通じ, 顧客と商品の間に潜む隠れた親近性発掘手法の提案と, さらには算出した親近性を用いた顧客の購買行動の分析を行う.

マーケティング・データ解析(3)

1−E−7 消費者の複数商品カテゴリー購買行動に与える価格プロモーション効果の分析
 鶴見裕之(立教大学)
消費者の複数カテゴリーの購買行動を分析し,小売業 におけるプロモーション活動への示唆を導く.多変量プロビット・モデルを基にモデ ルを構築しドラッグ・ストアにおけるID付きPOSデータを用いて推定を行った.
1−E−8 スーパーマーケットにおける既存顧客の確保戦略―顧客別クーポン贈与の提案―
*瀬戸克典(東京理科大学)  朝日弓未(東京理科大学)  馬場崇彦(都築電気(株))  山口俊和(東京理科大学)
本発表では,スーパーマーケットのPOSデータを分析し,得られた顧客傾向から,顧客に最適なクーポンを贈与するシステムの提案を行う.

マーケティング(1)

1−E−9 アンケートデータを用いた金融・保険商品選好モデルの構築
*竹田さよ子 (みずほ第一フィナンシャルテクノロジー(株))  小守林克哉(みずほ第一フィナンシャルテクノロジー(株))  木島正明(京都大学)
本研究では属性や意識,行動からなるアンケートデータを用いて金融・保険商品選好モデルを構築した.このモデルを用いることで金融商品への選好度の推定が可能になり個人特性に応じた商品提案への活用が期待できる.
1−E−10 携帯電話の料金設定に関する一考察
 増田靖(慶應義塾大学)
携帯電話では、『一定通話時間までは定額料金』という非線形料金設定がなされている。公益の観点また企業利益の観点から、最適な価格戦略を調べる。
1−E−11 ネットワーク流量推定手法および文字列解析手法を応用したブランド購買パターンからの知識発見
*羽室行信(大阪産業大学)  加藤直樹(京都大学)
本発表では、スーパーマーケットの購買履歴データを利用し、ネットワーク流量推定手法および文字列解析手法を応用したブランド購買パターンからの知識発見手法の提案を行い、その有効性を検証する。
1−E−12 コンペティティブインテリジェンスの概念
 菅澤喜男(日本大学)
企業間の製品・技術開発競争が激化する中、ライバル企業に対する情報を収集・分析・評価することは重要である。本発表は、競争分析の基本となるコンペティティブインテリジェンスの概念について説明する。

F会場

金融工学(1)

1−F−1 償還条項付き転換社債の価格の分解と最適境界について
*八木恭子(南山大学)  瀬古進(南山大学)  澤木勝茂(南山大学)
償還条項付き転換社債に対する投資家と企業の最適境界の性質を示し, 転換社債の価格が通常の社債とヨーロピアンオプション, 早期転換プレミアムとの和から早期償還ディスカウントを引いたものに分解できることを示す.
1−F−2 On the Value-Volatility Relationship in a Real Options Model
 芝田隆志(横浜国立大学)
この論文は,状態変数が非線型確率微分方程式に従うと仮定した上で,リアル・ オプション・モデルを構築した.この拡張モデルでも,ボラティリティが増大す ると投資機会の価値も増大することが数値的に示すことができる.
1−F−3 Real Options in an Oligopoly Market
*芝田隆志(横浜国立大学)  木島正明(京都大学)
本論文は,寡占市場におけるリアル・オプション・モデルを構築した.本論文では,複占モデルと同様に,3つのタイプの均衡が存在することを証明した.

金融工学(2)

1−F−4 契約者持分の増加と契約の転換を考慮した企業年金保険の価格付け
 鈴木輝好(北海道大学)
年金基金の解約戦略および生命保険会社のデフォルトリスクと転換戦略を考慮に入れて,企業年金保険の価格付けを行った.問題をデフォルトリスクのあるアメリカ型平均値オプションの一種に帰着させ解析解を導出した.
1−F−5 ゲームプットオプションの解析的性質について
*瀬古進(南山大学)  鈴木淳生(南山大学)  澤木勝茂(南山大学)
本研究では,ゲームプットの定性的な性質を導出する.また,ゲームプット価格が分解できることを示す.
1−F−6 経路依存型アメリカンオプションの価格評価
*藤原哉(三菱証券)  木島正明(京都大学)
本発表では、経路依存型アメリカンオプションの一種であるAnytime Bermudanオプションの価格をマリアバン解析の結果を用いるとモンテカルロ・シミュレーションにより評価が可能であることを示す。

金融工学(3)

1−F−7 多次元アメリカン・オプションの確率メッシュ法によるプライシングの高速化
 田嶋耕治((株)富士通総研)
多資産のアメリカン・オプションのプライシングに対して、確率メッシュ法、low-discrepancy列、制御変量法を組み合わせた手法の精度と収束性について、数値例によって従来法と比較した結果を示す。
1−F−8 低食い違い量列のランダム化とデリバティブ評価に現れる差異の要因
 田村勉(格付投資情報センター)
デリバティブ評価で低食い違い量列を用いる際、ランダム化は不可欠だが、方法によって不十分な場合がある。本発表では、既存の低食い違い量列を拡張し検証した原因となる点列の特性について述べる。
1−F−9 離散時刻モデルにおけるバリアオプション評価の問題について
*諸星穂積(政策研究大学院大学)  伏見正則(南山大学)
オプション価格をモンテカルロ法によって計算するとき,通常は時間の離散化をして計算を行うが,その離散化による 誤差については,あまり多くの議論がされていないようである.本報告では,時間離散化の問題について整理し,いくつかの 数値実験の結果について述べる.

金融工学(4)

1−F−10 複数内部収益率現象の安定性議論
 篠原正明(日本大学) *杉山清史(日本大学)  篠原健(情報システム研究所)
複数内部収益率現象に対して、非線形システムの動作点の安定性にもとづく解釈を与え、安定IRR案と不安定IRR案に判別できることを示した。投資担当者は当該IRRの変動が注目する投資プロジェクトのNFVにどのような変動を与えるかを優先的に考えるだろうとした方向性を仮定した。
1−F−11 ティックデータを使用して推定されたプライス・インパクト関数の形状と投資スタイル
 竹原 均(筑波大学)
本研究ではティックデータを使用して, 株式売買時のプライス・インパクトの期待値と執行リスクを推定することを試みる. その上で, 投資スタイルと推定されたプライス・インパクト関数の形状の関係について分析を行う.
1−F−12 数値実験を用いた多期間ポートフォリオ最適化モデルの比較
 枇々木規雄(慶應義塾大学)
本研究では、多期間確率計画問題を解くための2種類のモデル(シナリオ・ツリー型モデル、シミュレーション/ツリー混合型モデル)を数値実験を用いて比較する。また、そのために、混合型モデルの投資比率決定戦略の計算アルゴリズムおよび2種類のモデルの比較方法も提案する。
1−F−13 複数のベンチマークをもつポートフォリオ選択問題とその特性
 磯貝明文(MTEC)
本報告では, 複数のベンチマークを考慮する必要があるファンドにおけるポートフォリオの選択問題を定式化し, 我が国の株式市場でそのポートフォリオ特性について報告する.

G会場

AHP(1)

1−G−1 多方面からの評価を考慮した人事評価へのANPの適用
*黒須将文(東京理科大学)  山口俊和(東京理科大学)
本発表では、人事評価において上司から部下への評価に加え、部下から上司、自己・同僚間で互いに評価を行うことができるシステムを考える。その手法として相互評価の特徴を持つANPを適用させる。
1−G−2 不完全情報における一対比較要素の影響
*小澤正典(慶應義塾大学)  加藤豊(法政大学)
本発表では,AHPにおいて一対比較要素に欠損がある不完全情報の場合について,その欠損が推定ウェイトに与える影響を考察する.このとき,欠損要素のパターンによる影響を主に考察対象とした.
1−G−3 評価単価比導出法による一対比較の欠落情報の推定
*杉浦伸(名城大学)  木下栄蔵(名城大学)
AHPにおける、評価単価比を用いた一対比較の新しいウェイト導出方法に評価単価比導出法がある。今回、この評価単価比導出法において不完全情報・欠落情報の一対比較行列に対する適用方法を示す。

AHP(2)

1−G−4 重み順次法の提案
木下栄蔵(名城大学) *田地宏一(名古屋大学)  杉浦伸(名城大学)
本発表では,支配代替案が複数ある場合の支配型AHPにおける新たなウェイトの統合法を提案する.提案する手法は,基準となる代替案が考慮された順序に従ってウェイトを統合する方法であり,順次法と呼ぶ.
1−G−5 過去のAHP評価例からの評価基準ウエイトの決定方法
 西澤一友(日本大学)
本発表では、AHPにおける評価基準のウエイト決定について、過去の評価例を参考にした決定方法を提案する。一般に評価基準の一対比較は不安定であるため、直接一対比較は行わず、過去の評価例と結果からANPの手法を応用してウエイトを決定する。適用例によって提案手法の検討を行った。
1−G−6 複数評価者一対比較デザイングラフのLLSによるウェイト推定法
*肥田裕子(日本大学)  大澤慶吉(日本大学)  篠原正明(日本大学)  高橋磐郎(筑波大学)
複数評価者が一対比較を行う大規模なAHPなどにおいて, 対数最小2乗法に基づいて一対比較デザイングラフのウェイト推定を 行う方法を提案する. 一対比較を大げさにあるいはひかえめに判断する個性パラメータを考慮した.

AHP(3)

1−G−7 ANP感度分析とその適用
中川智克(静岡大学) *関谷和之(静岡大学)
ANPの超行列に対する整合性を測定する尺度は無い.そのため最終決定の妥当性検証の1つとして感度分析の開発が望まれている.本研究では,超行列での数値の摂動による感度分析を考察し,いくつかの数値例でその有効性を示す.
1−G−8 修正ANP法による相互評価問題の解法
 岸善徳(愛知学院大学)
岸はANPにおける正規化の手法を変更して、相互の評価基準行列を列 の最大要素を1にする基準化を行う修正ANP法を提案している。今回 の報告は相互評価の例を別のタイプにまで拡げて解析する。
1−G−9 マルチメディア環境下の一対比較精神物理実験
*草野友進(日本大学)  篠原正明(日本大学)  大澤慶吉(日本大学)
完全一対比較行列からウェイト推定するアルゴリズムの真値推定能力を、人間の五感、さらには、その他の感性の範囲に広げたマルチメディア感性属性の点から、精神物理一対比較実験により検証した。

AHP(4)

1−G−10 母集団を想定したAHPにおける誤差不等分散の場合のウエイト推定法と比較対選択法の提案
 高橋磐郎(筑波大学) *沖嘉訓(HRR(株))
LLSを用いたAHPのウエイト推定において誤差項が等分散でない場合に,データから推定した分散を用いてウエイトを算出する方法について提案する.併せて不完全情報の際の比較対選択の基準等についても提案する.
1−G−11 東北自動車道蔵王PA〜仙台南IC間交通安全対策設備の機能評価に関する検討
*山本浩司(日本道路公団)  渋田和彦(日本道路公団)  植村哲士 (野村総合研究所)  木下栄蔵(名城大学)
本検討は、交通安全対策設備の機能評価を行うとともに、道路照明設備や視線誘導設備と比較することにより、JH東北支社管内の視距不足箇所における夜間事故対策として、より効果的な設計仕様を見出すことを目的としたものである。
1−G−12 AHPにおける相対評価法と絶対評価法の比較検討
*森文洋(名城大学)  木下栄蔵(名城大学)
本研究では絶対評価法の評価の精度を上げて相対評価法の精度に近づけるためにはどうするべきかを、主観的判断とシステムアプローチをうまくミックスした問題解決型意思決定手法の一つであるAHPという手法を採用し、比較検討をする。
1−G−13 AHPを利用した空調用エネルギー機器の最適な選考順序の考察
 臼井清治((株)山武)
建物には熱や電力の需要があり、これを満たす運用方法は複数通りある。今回は、エネルギー費用と炭素排出量の低減といった複数の観点から最適な運用方法をAHPを利用して求める手法を紹介する。

H会場

研究部会報告

2−E−8: 「意思決定とOR」研究部会活動報告
 前田隆(金沢大学) *桑野裕昭(金沢学院大学)
本発表では平成15年度から開始された「意思決定とOR」研究部会の活動状況の中間報告を行う。